三菱地所・サイモン株式会社様
（連携金融機関：みずほ銀行）

当社は、三菱地所株式会社とアメリカ合衆国最大の商業専業ディベロッパーであるSimon Property Groupによる合弁会社で、日本におけるアウトレットモールの開発・所有・運営を主な事業としています。

当社は三菱地所グループの一員として、プレミアム・アウトレットの運営を通じて、CO２削減目標やRE100達成に向けた取組など、サステナブルな社会への貢献を目指しています。

環境への取組としては、再生可能エネルギー電力での施設運営によるCO2削減に努めています。

・「あみプレミアム・アウトレット」（茨城県）と「酒々井プレミアム・アウトレット」（千葉県）では、広い駐車場を活かし、カーポート型太陽光発電設備を、「ふかや花園プレミアム・アウトレット」でも施設内に440枚の太陽光パネルを設置しています。

・2022年6月には、（ふかや花園以外の）9か所のプレミアム・アウトレットにて、グリーン電力証書も活用して施設共用部の電力を再生可能エネルギーとし、自社使用電力の100％再生可能エネルギー化を実現しました。
また、同年10月に新規開業した「ふかや花園プレミアム・アウトレット」ではテナント専有部を含む施設全体の電力をすべて再生可能エネルギーで運用しており、こちらは当社として初の取組となりました。

ほかにも、電気・ガスのエネルギー削減により環境負荷低減に資する取組として、「あみプレミアム・アウトレット」と「酒々井プレミアム・アウトレット」では地下水ろ過システムを導入しており、環境だけでなく災害時における水資源の確保として施設周辺地域の防災インフラにも貢献できるようにしています。

さらに、2021年より毎年6月を「プレミアム・アウトレット環境月間」とし、環境保全につながる取組や従業員の意識醸成に努めています。2022年は、不要となった衣料品を13.5トン回収し、「BRING^TM」を通じてのリユースやリサイクル、館内照明のライトダウンによる節電を全プレミアム・アウトレットで実施しました。
また、EV用充電器は全プレミアム・アウトレットの駐車場に完備しており、来場者の環境意識向上や行動変容に繋がる取組も実施しています。

広域商圏を有する大型商業施設として、地域貢献への取組も重要視しています。

「ふかや花園プレミアム・アウトレット」は、深谷市が推進している花園IC拠点整備プロジェクトにおけるメイン事業であり、「地域との共生」をコンセプトに、新たな観光拠点を形成することで、地域の観光振興、ひいては雇用の創出により地域経済の活性化が期待されています。

その他のプレミアム・アウトレットも、ご来場されるお客様と地域を結ぶ観光のハブとして、観光地や企業との相互層客を図るタイアップや、地産地消のマルシェやグルメフェア、災害や地方創生などの自治体との包括連携協定締結などを実施しています。

都市部から離れた立地という施設の性質上、人材確保は大きな課題ですが、旗艦店である「御殿場プレミアム・アウトレット」では、子育てをしながら安心して働ける職場環境を提供するため、2017年に事業所内保育園を開設し、ワークライフバランスの向上と人材確保に努めています。

三菱地所グループの取組目標達成に貢献しつつ、お客様、従業員の利便性向上にも繋がる活動となっている点が良かったと思います。
特に、カーポート、衣料品回収、EV充電、事業所内保育園などがそうです。
また、取組実績が増えるにつれ、社員のSDGs、ESG、サステナビリティに対する理解、意識も高まってきているように思われます。

2022年10月に開業した「ふかや花園プレミアム・アウトレット」の建設資金調達にあたり、昨今話題のサステナブル・ファイナンスに着目しました。サステナビリティへの取組が評価されることと、金利を下げられるコストメリットがあり、今般の調達に至りました。

三菱地所グループの一員として、グループ目標であるRE100達成に向けた取組を推進しています。
この取組を力強く推進するために、2023年以降、2032年の融資期間終了までの間、自社使用電力の再生可能エネルギー比率100％を維持（新規開業や増床含む）することを目標としました。

上述のCO2削減目標を達成するためには今まで以上に様々な投資が必要となります。
投資に向けた資金調達手法として、サステナビリティ経営に関連したファイナンス商品活用を検討していきたいです。

SLL調達が決まり、各種手続きを進めている中で、東京都とみずほ銀行が提携されたというニュースを拝見しました。その際に補助金制度があることを知り、補助金の申請をしました。

昨今、SDGs、ESG、サステナビリティ経営が話題になっており、関連したファイナンス商品もバリエーションが増えてきていますが、どの商品が自社に合っているのかが分かりづらい面があります。また、手間がかかる割にメリットが少なさそうというイメージもあると思うので、金融機関には使い勝手が良く実効性のある商品開発やご提案を期待し、自治体には補助金等の制度の積極的な情報発信を期待しています。

SDGs、ESG、サステナビリティ経営には多額のコストがかかると思われがちですが、助成金を活用することにより低コストで質の高い活動を行うことも可能です。常日頃から情報収集することが非常に大切だと思います。